通関士の合格率の秘密(識者にインタビュー)

――通関士の合格率ですが、具体的にはどれくらい難しさになっているのでしょうか? 
「そうですね、それでは最近の通関士の合格率がどう変わっているのか見ていただきましょうか。
こちらは去年まで、10年分の通関士の合格率の移り変わりです」

年度 受験者数 合格者数 合格率
第37回 平成15年(2003)年 10,001人 1,211人 12.1%
第38回 平成16年(2004)年 10,191人 1,920人 18.8%
第39回 平成17年(2005)年 9,953人 2,466人 24.8%
第40回 平成18年(2006)年 10,357人 725人 7.0%
第41回 平成19年(2007)年 10,695人 820人 7.7%
第42回 平成20年(2008)年 10,390人 1,847人 17.8%
第43回 平成21年(2009)年 10,367人 807人 7.8%
第44回 平成22年(2010)年 9,490人 929人 9.8%
第45回 平成23年(2011)年 9,131人 901人 9.9%
第46回 平成24年(2012)年 8,972人 769人 8.6%

――ちょっと数字が大きく飛んでいるようですね。ただ平成17年までと18年からでは通関士の合格率がいきなり違うんですね? 
「そうなんですよ。平成18年度から実は試験問題の方針が一気に変わりました。
それでこの年からは通関士試験の合格率は難しくなりまして、正直2倍かそれ以上に変わった、といってもいいんじゃないかと思います」

――確かに、平成20年だけちょっと合格率がよくなっていますけど、それ以外は10%をずっと割っていますね。平成23年のように、もう少しで10%という年もありますが……? 
「平成20年のようなことはこれからはもう期待できないと思っておくほうがいいでしょう。
これからは当分の間、10人に1名を下回る合格率のままでいくだろうと思っています」

――これだともう、何も知らない普通の人には受かる見込みは少なさそうですが? 
「そんなことはないですよ! 合格率は低めでも、通関士は素人でも絶対に受かれます
通関士の合格率が低くなるのは、いろんな理由があるんです!
問題が難しくなってきたことも関係ありますが、でも他の合格者に惑わされすぎてもいけないです。ようするに、通関士は、全体の合格率のことは意識しすぎないことです。 厳しいことは忘れちゃいけませんがね!」

――どういうことですか? 
「実は通関士の試験には、合格基準のシステムがあります。毎年試験を実際にやってから、 受験者の出来栄えを見てから変更されることはあるんですが、原則として『全問題の60%を正解すれば合格できる』のが通関士の試験なんです。

――それでは、自分がとにかく60%の正解を出すことに集中すればいいんですね? 
「そうです。それに、試験問題が難しくなってはいても、一気に難しくされることはありません。万一そんなことがあったら、たぶん60どころか30~40%の正解を出せる受験者だっていなくなってしまうでしょう。試験問題は徐々に難しくなるだけです。
大事なことは確実に正解を出していくこと、 特に簡単な問題から取りこぼさずに正解していくことですね」

――なるほど。それでは勉強法については後半のページでまた語っていただきます。